第192回例会
2024年11月21日開会
通算192回
ネット例会報告
開催日
2024/11/21
※例会開催日はです。
開会点鐘・歌の斉唱
日も風も星も
なし
会長挨拶
皆さん、こんにちは。今月は財団月間です。財団への寄付は上期会費から1万円、下期会費から1万円をいただいており、その一部が財団の寄付、さらにその一部がポリオの寄付となっております。
その財団の寄付にまわっている金額のおよそ25%が地区の補助金としてクラブで使えることとなっております。先週の土曜日、この地区の補助金を活用しまして、子ども食堂でふわふわのおにぎりを提供するという奉仕活動が行われました。
詳細は後ほど委員会発表であると思いますので、そちらの方でお聞きいただければと思います。
この奉仕事業は子ども食堂に集まった子どもたちがすごく笑顔で、同行されているご家族や社会の方々も、本当に皆さんが笑顔にあふれている、素晴らしい事業だったなと思います。
ただちょっと寂しかったのが、出席された会員の方が私含めて13名。ちょっと少ない。ここからは私の感想も含めなんですが、皆さんはロータリーに所属して会費を払われているだけで、実は寄付活動には寄与されている。在籍されている方はそれだけで奉仕をしているということになると思います。他のクラブと比べて私たちは非常に若いメンバーが多いクラブなんです。お金も寄付して終わり、というのはちょっと寂しいような気がして、いずれ私たちも年を重ねていくとなかなか体も動かなくなってきたりすると思うんですが、まだまだ元気なので、皆さんでもっともっと楽しんで奉仕活動ができればと思います。子どもたちの笑顔は、やはり現場で実際に奉仕活動をすることによって得られることだと思います。下期、そして次年度もずっと奉仕活動は続いていきますので、ぜひぜひ皆さんと一緒に笑顔で奉仕活動をしていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
幹事報告
●11月9日、11月10日に地区大会が開催されました。参加された方、1日お疲れ様でした。会長と私は2日間頑張ってきました。
●11月16日、土曜日に補助金事業が開催されました。参加された方、お疲れ様でした。
●来年2月20日にIMが開催されます。すでに出欠配信も始まっております。2年後には宮の杜が主催となりますので、ぜひ皆様ご参加ください。
★次回例会は12月5日(木) 18:00~20:30、コートヤードバイマリオット名古屋になります。クリスマス例会となります。
お時間と会場を間違えないようによろしくお願いいたします。
先ほど山本親睦委員長からもお話ありましたように、まだ間に合いますのでぜひご家族をお誘いの上、ご参加ください。
委員会報告
高木俊郎 地区補助金委員より
今月はロータリー財団月間です。入口でポリオの寄付にご協力をいただきまして、本当にありがとうございました。 11月にはゴルフコンペもあり、そちらでも皆さんのご協力を頂きました。1月に名古屋宮の杜ロータリークラブの田中財団委員長から財団の卓話があります。今回は地区の財団委員として昨年の寄付金のお礼やの状況だけご報告させて頂きたいと思います。また、新しく入られた方もいらっしゃいますので、ロータリー財団について簡単にご説明させて頂きたいと思います。 国際ロータリー(RI)とロータリー財団は別の組織となります。ロータリー財団は国際ロータリーの所属クラブから寄付を受け、資金を分配する非営利団体です。 先日のポリオチャリティコンペにたくさんのご応募頂きましてありがとうございました。本日も会員の皆様からは約8万円以上のポリオの寄付を頂きました。こちらにつきましては、クラブで名前や金額を管理させて頂いておりますので、地区へ年間のご報告させて頂きたいと思います。 ロータリー財団の活動内容でございますが、財団につきましては、ポリオプラス・ロータリー平和センター・補助金プログラム・世界的に起こる災害救援支援を実施しております。 前回の例会で出口ロータリー情報委員長からご説明がございましたが、ロータリーの友に現在の世界的な収支の解説がございます。またポリオについての説明もございますので再度見て頂ければと思います。 私たちが所属している2760地区でございますが、「Every Rotarian Every Year」という報告紙がございます。 これは事務局から皆さんの方にメールで配信されております。中々財団のことでメールの内容を見て頂く事はございませんが、ぜひ見ていただければと思います。地区としてどんなことをやっているかということが報告されております。グローバル補助金についての守山RCの内容や、グローバル奨学生、これが一番地区としてはお金を出しているところです。その奨学生の紹介やVTTといって職業支援というもので、日本のロータリークラブでも2760地区しか実施していません。フィリピンにお医者様に無償で来て頂き、フィリピンの医療の現場で尽力頂くという非常に有意義な事業となっています。これは日本でも2760地区しか実施していない活動だと思います。 分配方法などについては、また1月の卓話で田中委員長の方からご説明いただければと思っております。 皆様にぜひお願いしたいのは、財団ニュースというものがこれも事務局からメールで配信されております。特に皆さんに興味を持って頂きたいのが年次基金のことについてなどの説明がある、ロータリーのホームページへこのままクリックすると飛びますので、ぜひご利用いただければと思います。 ロータリーに財団月間リソースのご案内ということで、こちらのほうも見て頂きたいです。そして12月3日は「寄付の火曜日」ギビングチューズデーです。募金をしましょうという日になっております。ぜひぜひ皆さん共感していただけましたら、12月3日にマイロータリーの方からご寄付のをお願いしたいと思います。 毎年ロータリー財団としましては、お一人当たり年次基金を150ドル以上、ポリオプラスを30ドル以上の寄付をお願いしております。皆様にはクラブの会費から上期に1万円、下期に1万円の合計2万円の寄付の方を頂いております。若干足りない部分に関しましては皆さんに募金をお願いしていきたいと思いますので、ぜひご寄付をよろしくお願い致します。
会員増強委員会 伊吹洋平委員長より
2760地区には84個のクラブがあります。その中でこの宮の杜ロータリークラブは昨年、一昨年の2年連続で総合ナンバーワンを取っています。これはそれだけ人が増えて、人が辞めてない。なぜか。やはり楽しいから、笑顔だから。というのが宮の杜の現状だと思います。2760地区というのは大体横ばいで若干減少してます。表彰式に参加をさせていただきました。 どうしたらナンバーワンになれるのかという条件が3つあります。 条件1は会員数が純増しているか、条件2はその増加率が高いかどうか、条件3は女性の会員が複数増加したか。 これを見ていただくと会員の増加率が宮の杜が1位です。 条件2、こちら会員増加率ですがここは2位なんです。 女性の増加率がなんとナンバーワンなので、総合第一位なんですね。 ぜひ来年の6月の表彰も浅野会長に登壇していただいて、3年連続。2位じゃダメなんです。 なので、皆様のお力を貸していただきたい。お願いするばっかりじゃつまらないものですから、自然に増強したくなるように皆様のお手元に今ありますこちらのドリンクを飲んで頂きたいと思います。皆さん今日一緒に飲んでください。左の手を腰に当ててください。足は肩幅に開いてください。右手にドリンクを持ってください。 それでは会員増強、ナンバーワン目指して頑張ろう!!
このドリンクで皆さんが人をご紹介いただいて90名、そして来年100名達成したらば、3年連続4年連続達成したらば、必ず他のロータリーさんから声がかります。どうしてそんなに達成できるのか。数は力だと。実はこのドリンクというものがある。 みんなが欲しがります。コロナの時のワクチンを思い出してください。でもあれってアメリカの生産なので、いっぱいお金出して世界中が取り合ったんです。このドリンクはそうなる可能性が高いです。そして、これを販売していきます。そうしますと、宮の杜ロータリーの財源も確保できて、より世の中に素晴らしい事業ができるということで、こういう循環になっております。世界戦略です。ぜひ、会員拡大にお力添えよろしくお願いします。
出席委員会 田上寛委員より
・出席率(出席免除者1名含む) (今回) 第192回例会(11/21) 当日出席率:/51名 66.23% (前回) 第191回例会(11/7) 当日出席率:50/77名 メークアップ後100% 浅野慎之より 先日の社会奉仕事業に参加頂いた皆様、ありがとうございました。 本日も宜しくお願い致します。 B級グルメより ※多額のご寄付を頂きました。 安藤和樹より 12月19日 上期納会 ガーデンレストラン徳川園でお待ちしております。 宜しくお願い致します。 不破直行より 16日の補助金事業、無事終わりました。 参加下さった皆さんありがとうございました。 伊吹洋平より 皆様、会員増強、お力添え、お力お貸しください!! 山下智己より ジョーカー引いた方に良い事がありますように。 野田久嗣より 最近 錦の出口にあるバークニオに寄られずには帰られません。 田上寛より 本日はイニシエーションスピーチのお時間を頂き、ありがとうございました。 高橋勝之、堀場和孝、安田保より 第192回例会を祝して
クラブ奉仕委員会 安藤和樹委員長より
12月19日、18時より上期納会を開催させていただきます。 場所はガーデンレストラン徳川園で行います。 上半期を振り返っていただき、皆さんと美味しいお酒を組み交わしながら、楽しい時間を過ごしたいと思っております。大勢の方のご参加を心よりお待ちしております。
親睦活動委員会 山本洋一委員長より
いよいよ2週間後に12月5日、午後6時よりクリスマス例会を開催させていただきます。 一旦昨日で締め切りとさせていただいておりますが、まだまだ調整は可能です。素敵な会にさせていただきますので、ぜひよろしくお願いいたします。
地区補助金を活用した社会奉仕活動のご報告
子ども食堂とその利用者の「地域の連携」をめざした、究極のおにぎりの提供事業
報告者:社会奉仕委員会 委員 田中吉彦
去る11月16日(土)、名古屋市南区にある「子ども食堂 わ」において、当クラブ初の地区補助金を活用した社会奉仕委員会の奉仕活動を実施いたしました。当日は、クラブメンバー16名が参加し、地域の子どもたちに楽しんでいただける内容となりました。
活動では、おコメは今年採れたばかりの奥矢作産の自主生産米を使用し、誰でも簡単にふわふわのおむすびを作れる「究極のおにぎり製造機」を導入しました。具材もこだわって、松坂牛のしぐれ煮や筋子といった高級具材をはじめ、梅、鮭、昆布、シーチキンなど定番のものまで多彩に用意しました。幸い天候にも恵まれた暖かな秋の日で、地域の子どもたちやそのご家族など約70名の方々にご参加いただき、総計200個ほどの「ふわふわおむすび」を味わっていただきました。
ふわふわで手からこぼれ落ちそうなおむすびは参加者に大好評で、特に子どもたちからはおかわりを希望する声が続出しました。
今回の活動では、子ども食堂での食事提供を通じて、当初想定していた経済的に困難な家庭への支援や子どもの居場所づくりのみならず、家族での参加による絆の再確認や地域コミュニティの創出の可能性を実感することができました。当初、不破委員長が思い描いていた「食を通じた笑顔あふれる場づくり」という目標を達成でき、非常に充実した一日となりました。
この活動を支えてくださった「子ども食堂 わ」のスタッフの皆様には、心より感謝申し上げます。また、早朝より設営にご協力いただいた会長、幹事をはじめとするクラブメンバーの皆様にも、改めて深く御礼申し上げます。
同行会報告 野球部 不破直行氏より
11月6日、2760地区の秋の親睦野球大会が豊田市運動公園で行われました。 対戦相手は豊田西RCさんでした。試合は5対3で勝ちました。内容としましては、田上さん、高橋さん、鈴木拓将さんがタイムリーを打ちまして5点入れたんですが、出口さんがエラーをしました笑。非常に楽しい試合でした。野球ができる幸せを感じて、ニコボックスに幸せのお仕分けということでお金は入れさせていただいているので、決して罰金ということではないです。野球に興味のある方は声を聞いて下さい。よろしくお願いします。
その他
イニシエーションスピーチ
田上寛会員
イニシエーションスピーチ 田上寛
株式会社誠の田上と申します。まず、プロフィールからですが、私は、愛知県出身の4歳で、愛知県出身です。 いきなりですが、私の苗字の正しい読み方はどれでしょうか? 4番のたのうえです。この地域には少ないのですが、父の出身である九州に多い苗字だと聞いています。今まで呼ばれた割合等はこんな感じです。 ちなみに、3番はネタではなく、陸上の試合のときに放送で呼ばれたのですが、さすがに自分が呼ばれているとは思わず、危なく失格になるところでした。 さて、本日覚えていただきたいことは終わったのですが、せっかくなのでもう少しだけお話しさせていただきます。 私の経歴ですが、以前劇団に所属していたこともあるので、この画面を見てキムタクと共演したことがあるのか、と思った方もいらっしゃるかもしれません。 実は、このHEROで舞台となっている検察庁で、松たか子さんや北川景子さんが演じられていた検察事務官として14年間働いておりました。 ロータリアンは、家庭でも、会社でも、社会においても、また例え国際的な問題に直面しても、この4つのテストを常に意識しながら行動しています。 本日はこの4つのテストに則して、弊社の事業などについてお話させていただきます。 まず1真実かどうかです。 弊社は、お客様の会社の生産性を向上させるためにどんなITツールが必要かを一緒に考え、その導入をサポートするITコンサルティング事業をメインで行っています。 そこで、“生産性向上の必要性”が真実かどうかを、政府が令和3年の「情報通信白書」で公表している調査結果とともにみていきましょう。 まず、生産性を定量的に図る指標として労働生産性というものがあるのですが、2019年時点でアメリカを始めとするG7の中で最下位となっており、なんならアメリカの約6割程度にとどまっています。次に、緑色の時間当たりの労働生産性はフランスと並んでトップなのですが、青色の1人当たりの就業時間が-0.8%と最も悪いため、トータルでは0.2%となり、労働生産性の伸び率はイタリアに次いでかなり低い水準です。 一人当たりの就業時間は、イタリア、アメリカの次に長いにもかかわらず、時間当たりの労働生産性は最下位なわけですから、簡単に言うと、日本人は、長時間働いている割に、成果が出ていないという、少し寂しい状況にあることが分かります。 ちなみに、アメリカを見ていただくと、時間当たりの労働生産性が最も高く、労働時間も高水準なので、効率よくめちゃくちゃ働いていることになります。このデータだけでも日本とアメリカの経済格差がどんどん開いて、円安が進行しているのが見て取れます。 この資料を見るまでもなく、できるなら効率的に仕事をして成果を出し、充実したプライベートを送りたいと思いません? 前職の経験から、お客様には誠実に対応していきたいという想いからこの「誠」という会社名にしておりまして、お客様ごとに価格を変えたりしないことはもちろんですが、メーカーと直接取引できるようにすることで中間マージンが発生しないよう価格面でも誠実に対応させていただいております。 おかげさまで、創業2年半ではございますが、約150社のお客様のサポートさせていただけております。 実は弊社は、現時点では新規開拓営業をしておらず、パートナー企業や既存のお客様からの紹介のみ成り立っています。 どういうことかというと、弊社に相談が来ても弊社ではできない場合もありますので、その場合はパートナー企業へお願いし、パートナー企業からは弊社を必要としていただいている企業を紹介していただくなど、パートナー企業等と好意と友情を深めることで複合的にお客様のサポートができる三方よしの体制を取っております。 最近需要が高いのが、クラウド型会計ソフトやマイクロソフト オフィスなどのクラウドサービスの導入サポートなのですが、それらを活用することでどのような効果があるか見ていきましょう。 まず、労働時間が短くなりますので、人件費削減になります。 ペーパーレスにより経費が削減されます。 アプリやシステムにより、入力の手間が減ります。 郵送によるお金と時間の無駄がなくなります。 社内の決裁が非常に効率的になります。 次に、生産性が上がるとどんな良いことがあるかというと、 経費が削減されるということは、売上が一緒であれば、自然と純利益が上がります。 そうなれば給与などに反映できますので、社員のモチベーションは爆上がりです 当然、さらに生産性が上がります。 つまり、事業が拡大していくのです! 生産性向上の必要性とその効果に関して、何となくイメージできましたでしょうか? 本日はこのような貴重な機会をいただき、誠にありがとうございました。
~卓話~
「人生100年時代の歯科の役割~若さと健康は”口の中”で決まる~」
なかむら歯科 院長 中村美保氏
なかむら歯科の中村美保と申します。今日は名古屋宮の社ロータリークラブに参加させていただきありがとうございます。 お声をかけてくださいました青木様をはじめ、関係の方々に感謝を申し上げます。 歯科医師の立場でお話しをさせていただけること大変光栄に思っています。 短い時間ですが、話の中の1つでも記憶にとどめていただければ幸いです。
簡単な自己紹介をします。 愛知学院歯学部の卒業生で卒後、37年目となります。 卒業後は、藤田保健衛生大学病院 歯科口腔外科に入局し、9年間口腔外科医をしていました。 平成9年に東区砂田橋で「なかむら歯科」を開業、現在は、地域に根ざしたの歯科医療を提供しています。 東区歯科医師会に所属しており、現在は会長を務めています。 愛知学院大学歯学部同窓会では女性の会の委員長をしていまして、同窓会女性会員の活躍をサポートしています。
今日おみえになっている方々は特に「健康」であることが大切な方々と認識しています。 私たちは健口(お口の健康)は健康(全身の健康)に繋がると発信しています。 50年前のむし歯があふれていた時代と違い、今は予防に、そして口腔機能、医科歯科連携に、歯科の役割がシフトをしています。 2冊の本をご紹介します。 「世界の一流はなぜ歯に気をつかうのか」 「100歳まで自分の歯を残す4つの方法」 「歯」がテーマの本を読まれたことは、ほとんどの方がないかと思います。 今回、お話しをいただいたので購入して読んでみました。 とても分かりやすく、読みやすい本でしたので機会がありましたら読んでいただけるといいかなと思います。 最近では「人生100年時代」とていますが、いつまでも同じように元気でいられるとは限りません。 2024年の平均寿命は、男性は 81.09歳、 女性は87.14歳 90歳まで生存する人の割合は男性26.0%、女性50.1%。 ずいぶん長生きです。 しかしながら、必ず最後の10年は要介護の生活になっていきます。 高額なインプラントをされている方もこの中にはおみえになるかと思います。 インプラントは自身の歯と同様に咬める優れた治療ですが、人工には変わりなく、メインテナンスと丁寧な口腔ケアが必要です。 寝たきり生活になった時、インプラントのセルフケアができなくなり、口腔の状況が悪化することが最近では問題となっています。 人前に出る方ほど歯のケアは大切です。 こどもの歯列矯正も増えてきて珍しものではなくなってきました。かみ合わせも大事ですが、見た目も大事です。 見た目きれいな歯並び、キラキラした笑顔は人を惹きつけます。 そして発音や話し方にも影響します。 歯科保健医療の動向を厚労省のデータからお示しします。
歯科保健医療を取り巻く状況
①3歳児、12歳児の一人平均のむし歯数を示します。小児のむし歯は年々減少しています。
②2人に1人は中等度以上の歯周病に罹患し、その割合は改善していないことを示します。
③20歳以上で過去一年間に歯科検診を受けた人の割合は増加し、2人に1人は一年間に歯科検診をしています。
④高齢者の歯科受診患者は増加し、歯科診療所の受診患者の40%が65歳以上となっていることを示します。
⑤8020運動(80歳で20本以上の歯を残す事業目標)達成者は増加し、平成28年の段階ですでに51.2%、目標の50%を超えています。
20歯以上、歯がある方の割合は、すべての年齢階級で20歯以上を有する方は増加しています。令和4年における「8020」の達成者は51.6%です。 4mm以上の歯周ポケットのある方の割合は、令和4年の調査結果では、55歳以降では約半数近くとなっています。経年推移をみますと、55~64歳は近年ほほ横ばいですが、65歳以上(特に75歳以上)では増加傾向です。 抜歯の原因で最も多いのは、歯周病(37.1%)、次いでう蝕(29.2%)、破折(17.8%)の順でした。抜歯は65歳~69歳で最も多く、抜歯全体の45%は60~80歳に行われています。歯を抜くに至った主な原因として、平成17年調査では、50歳以降、歯周病が原因で抜歯に至ったケースの割合が半数を超え、60~64歳で55.7%を占めます。 一方、平成30年調査では、歯周病が原因で抜歯に至るケースが最も大きいのは70~74歳で、49.7%です。
さて、歯周病とはどんな病気でしょうか。 歯周病とは、プラーク(歯垢)の中の歯周病菌が歯肉に炎症を起こし、徐々に周りの組織を破壊していく細菌感染症です。 痛みなどの自覚症状がなく進行、症状が進行すると歯を支える骨(歯槽骨)を溶かし、やがて歯が抜けてしまいます。 症状の進行に伴い、ハグキが腫れて出血しやすくなります。 また、歯周病が原因の口臭や起床時のお口の不快、ねばつきなども症状としてみられます。 歯周病の原因は、歯垢と呼ばれる細菌の塊です。 歯肉からの出血・発赤・腫脹などの炎症の症状の中で、出血は歯周病菌と白血球の戦いの証です。 出血をそのままにしておくと、歯垢は歯周ポケットの中に潜り込み、どんどん歯周組織を破壊していき、炎症を繰り返します。 歯周病が起こるということは、口の中で常に炎症が続いているということです。 歯垢 三角コーナーのぬるぬると同じ
「健康な歯」とは、清潔に保たれて、出血のない状態。「歯肉炎」とは、プラークが蓄積し、歯肉に炎症を起こし、出血します。 「歯周病」とは、歯周ポケットができ、歯石がたまり、膿が出て、歯を支える骨も溶けてしまいます。 歯周病で歯槽骨が溶けると自然に修復することはありません。歯周ポケットが4ミリ以上あると歯周病と病名がつきます。
年齢階級別の推計患者数の年次推移は、平成26年をピークに緩やかに減少しています。 年齢階級別の推計患者の割合は、65歳以上が増加しています。
歯科健診の受診状況はこの1年間に歯科健診を受けましたかという質問に「受けた」と答えた人の割合は、全体の58%でした。 就労世代では歯科健診を受診している人が低い傾向にありました。皆さんは歯の定期健診やクリーニングを受けていますか? すでに3か月ごとの定期検診を受けて、口腔管理をしっかりされている方もおみえになるかと思いますが、そうでない方はこれからでも大丈夫です。 人間ドッグより回数は多いですが、1年に1回ではなく、6カ月に1回ではなく、3か月ごとに歯科健診を受け、クリーニングすることをおすすめします。 歯周病は糖尿病と同じように慢性疾患で、サイレントディジーズと言われ、自覚症状なしにひたひたと進み、治ることがありません。 さらに、 *狭心症・心筋梗塞 *糖尿病 *動脈硬化 *認知症 *肥満 *低体重児出産、早産 と全身の病気とつながっています。 むし歯がないからと油断せず、痛くなったり、外れてから受診するのではなく定期な健診をすることが、口を守り、全身を守ることになります。
さて、 *一日何回、1回に何分かけて歯を磨いていますか。 *歯間ブラシやフロスは使っていますか。 *舌ブラシは使っていますか。 歯科医院での歯のお掃除を「プロフェッショナル ケア」と言います。 自分でする歯みがきなどは「セルフケア」と言います。 セルフケアの仕方について、正しい歯の磨き方を教えます。
おいしく食べる、笑う、話すなど、人生を楽しめるかどうかのカギは「歯と口」が握っています。 さらにお口の中の状態は認知症を始め、さまざまな病気に関わってきます。 適切なブラッシングの手順や口の老化を防ぐ習慣を身につけて、健やかな毎日と輝く笑顔を手に入れましょう。 口腔疾患は「メタボリックドミノ」の始まりです。「むし歯」「歯周病」などの口のトラブルがから始まる「メタボリックドミノ」は、放っておくと脳卒中や認知症などの重病につながっていきます。
STEP1:道具選び 口の大きさや、歯並び、歯の健康状態は人によって異なります。自分の口の中の状態を知り、予防したいのはむし歯か歯周病なのかなど目的に合わせて道具を選びましょう。 まず歯ブラシです。むし歯予防には毛先が丸い「ラウンド」タイプ、歯周病予防には毛先が細い「テーパード」タイプがあります。 Point ●毛先の形状はいろいろあります。 ●奥まで届く小さめのヘッドを。 ●交換の目安は1か月にしましょう。 歯磨き剤は有効成分に注目してください。むし歯予防にはフッ化物を高濃度(1400~1500ppm)で配合したものを、またジェルタイプは、口の中にフッ素が溜まりやすいので寝る前に使用するのが有効です。
補助道具として、 タフトブラシは:歯と歯肉の境目などのみがきにくい部分にも毛先がしっかり届きます。1本みがき用とも言います。小型ヘッドで磨き残しを失くします。 歯間ブラシは:太すぎると歯肉を傷つけ、細いと汚れを取り除けないので、すき間に無理なく入るジャストサイズを選んでください。 フロスは:細いすき間の汚れの除去に力を発揮します。初心者はホルダー式が使いやすいです。
STEP2 磨き方のポイント:同じ歯ブラシを使っても、持ち方や力の入れ加減が正しいかどうかで、汚れの落ち具合は変ります。歯みがきの効果を高めるために4つのポイントです。 1.1日2回以上、1回2分以上歯を磨く 2.ペングリップが基本 鉛筆持ちがおススメです。 3.力加減は「弱圧」で。150~200gと言われています。磨く強さは「毛先がつぶれない程度の強さ」で、強く磨くと歯肉を傷つけてしまいます。 4.歯みがき剤はたっぷり2cm 歯みがき剤は「たっぷりつける」が常識になっています。
ステップ3 さあ、磨こう 「順番「」「毛先の当て方」「動かし方」が重要です。
1.磨く順番はいつも同じ おすすめの磨き順は:上の表面➡上の裏面➡下の表面➡下の裏面➡咬合面がおススメです。 2.歯面への歯ブラシの当て方を変える 平らな歯の表面と、深い歯周ポケット、形状が異なる歯と歯ぐきを1本の歯ブラシで清掃するために、 ・歯周病が気になる人は歯周ポケットを狙って、 ・むし歯になりやすい人は歯の表面の歯垢をしっかり落としましょう。
3.音を立てず1~2mm幅で小刻みに動かす 歯を1本ずつ丁寧に磨くイメージで音を立てずに、1~2mmの範囲で小刻みにブラシを動かすことで汚れがきれいに落ちます。腕の力を抜くと歯ブラシを小さく動かしやすいですよ。
4.汚れが残りやすい内側や裏側も念入りに 歯の裏側や奥歯の内側は、ブラシの毛先が届きにくいです。毛先をさまざまな角度で磨く意識をしましょう。デコボコしているところは、歯ブラシの「わき」の部分を使って、前歯の裏側は、歯ブラシを立てて持ち、歯ブラシの「つま先」(歯ブラシの先端の毛先)や「かかと」(歯ブラシの下端の毛先)を歯面にあてて、根元から汚れをかき取るようにして動かしましょう。奥歯の内側や後ろ側は歯ブラシの「つま先」を使い、歯の側面に沿って動かします。
5.歯間清掃 1日1回は行いましょう。歯間ブラシは歯間の三角形の隙間にまっすぐやさしく通し、それぞれの歯面に合わせて前後に2~3回ずつ動かします。 奥歯の隙間にはL字型が使いやすいです。フロスは歯と歯の接触面に上からフロスを通し、根元の隙間まで下げていきます。前後にスライドさせながらゆっくり上方向に動かし、抜き取ります。
6.すすぎは少量の水で1回だけ フッ化物などの薬効を残留させるために、歯みがき後のすすぎは少量の水(15mL)で1回だけにして、完全に洗い流さないようにしましょう。
口臭が気になるときには、舌の清掃をしましょう。舌専用ブラシを使いましょう。 歯ブラシでこすらないようにしてください。舌にとっては歯ブラシの毛先は硬過ぎです。 舌には白い苔、時には黒色など色のついた苔が付きます。 そこにむし歯菌、歯周病菌のほかいろんな種類の雑菌が絡まり住み込みます。 においの原因やネバネバの原因になります。 奥から手前にやさしく引いて汚れを除去します。 だいたい10こすり、一日1回でいいですよ。 口周りの機能をアップする運動です。 簡単にできて、効果抜群です!是非やってください。 〇ベロ出しゴックン:のどの筋肉を鍛えて、飲み込む力を強くするエクササイズです。 ①舌を少し前に出し、唇を閉じて舌を挟む。 ②そのまま唾液を飲み込む動作を5回繰り返す。1日1回しましょう。舌を出しすぎないようにするのがコツです。 〇お口でグーチョキパー: ①唇を尖らせて突き出す 食べこぼしや活舌の悪化防止に。「グー」と声に出すイメージで、唇の内側が見えるくらいまで突き出します。 ➁唇を左右に大きく引く 「チョキ」と声に出すイメージで上下の歯が見えるくらいまで、唇を左右に目いっぱい引いて ③口を大きく開ける 「パー」と発音するイメージで口を大きく開ける。大きさは指3本が縦に入るくらい。無理のない範囲で行ってください。 舌にも歯にもベストポジションがあります。 〇舌の先が上の前歯の付け根の手前に軽く触れている状態、 これが舌のベストポジションです。舌の位置なんて気にしたことはほとんどの人がないと思いますし、学校で習ったこともないかと思います。 〇歯の位置は実は、上下咬んではいない状態がベストです。咬んでいる状態、食いしばっているが普通7と思っているのではないですか。
ここで口臭についてお話しします。 口臭は、スライドの様に4つに大別されます。始めにご紹介した「世界の一流はなぜ歯に気をつかうのか」の文中には「口がくさい」それだけで二流の烙印とあります。 臭いを発している当の本人が悪臭に気づかないまま、周囲に迷惑をかけていることがあります。 2009年にグリコが全国の20~50歳代の男女800人を対象に、臭いに対する意識調査を行ったところ、「汗臭さ」や加「齢臭」を抑え、気になる臭いの1位が「口臭」でした。 五感の中で唯一、嗅覚情報だけは大脳辺縁系の海馬にダイレクトに伝達され、「この人は口がくさい」という記憶は、相手の記憶に不快な感情として、鮮明に刻まれてしまいます。 口がくさいままでは、ビジネスにおいてよい人間関係を築くチャンスを失くしてしまうことになります。 見た目に配慮することはもちろん大切ですが、それと同じくらいに、臭いには気をつけてください。病的口臭の中の90%以上は口の中にあります。 胃が悪いからと思っていらっしゃる方、いませんか? 胃の入り口は噴門と呼ばれ、、筋肉で強く閉じられているため臭いが胃から上へと上がってくることはほとんどありません。 原因は「歯周病」と「舌苔」です。1日2回の歯みがきと、朝の舌みがきで口臭のリスクを減らしましょう。
皆さんは「オーラルフレイル」という言葉をご存じですか。 比較的若い世代の方たちですので、あまりぴ~んとこないかもしれませんが、人生100年時代の後半にとても大事なことですので最後に少しお話させていただきます。
寿命は延びても永遠に健康ではありません。 始めにお話ししたように、人生の最後の10年間は寝たきりで過ごすことになります。健康と寝たきりの間、フレイル(全身の虚弱)と言われるこの状態をいかに注目視するかによりその後の生き方が変わってきます。
ささいな衰えは気づきにくく、“ 歳だから~”で済まさず、フレイルの兆候かもしれません。 フレイルは健康と要介護の中間の状態で、そのままにしておくと、要介護となる危険性が高まるだけでなく、健康長寿を達成できる割合が低くなるといわれています。 またフレイルは、身体の衰えだけではなく、 心や社会性の衰えも含まれます。 社会的フレイルとは、 「友達づきあいが減った」、「閉じこもり」、「孤食(こしょく)」など、社会とのかかわりを持たなくなることを指し、経済的な問題も含まれます。 身体的フレイルとは、 身体能力が低下することで、「歩く」「つかむ」だけでなく、「食べる」「飲み込む」などの低栄養につながる機能低下も含まれます。 心理的・認知的フレイルとは、 「何もする気にならない」「何かをするのがおっくう」などの、フレイルがさらに進むきっかけとなる、心や精神状態を指します。 このフレイルの段階は「健康に戻れる可能性のある段階」であると云うことが大きなポイントです。 フレイルの兆候に気づいたら、できるだけ早く適切に対処することで、今より悪くならないように維持、そして改善へとつなげることが重要です。 フレイルへの気づきが遅れれば、改善できなくなることもあります。 そこでオーラルフレイルです。 オーラルフレイルはフレイルより早く症状が出ると言われていて、プレフレイルとも言っています。 「オーラルフレイル」を見逃してしまいますと、ドミノ倒しに衰えていき、「フレイル」から「寝たきり」になっていきます。
①残っている歯の数が20本未満、②滑舌の低下、③咀嚼の力が弱い、➃舌運動の力の低下、⑤かめない食物の増加、⑥むせが増えてきた、の6つのうちの3つ以上、該当した場合に「お口の衰え:オーラルフレイル」と仮定してみました。 結果、その集団は、そうではない方々と比較しますと、約4年間の追跡調査においては要介護になってしまう危険度は約2.4倍、そして死亡に対する危険度は2.2倍になることが判明しました。以上より、歯も含めてお口の状態を維持向上させることが、栄養状態を維持することにつながります。 オーラルフレイルは近い未来に全身が衰えるサインです。 オーラルフレイルをより旱くにみつけて、対応することが大切です。歯の数が少ないほど、また歯科治療が必要な対象者ほどフレイルになりやすいことを示しています。
今日のまとめです。 *虫歯の数は減ってきていますが、歯周病の罹患は変わっていません。 *自分で行うセルフケアがとても大事です。 自分に合ったブラッシング法で行いましょう。 *かかりつけ歯科医をもって、3か月ごとに歯科検診を受けましょう。 *歯や歯ぐきだけでなく、口腔の筋肉やその動きも口腔状態の維持には重要 *お口の体操は健常な時から始めましょう。 *オーラルフレイルに早めに気づいて健康寿命を延伸しましょう。 人生の幸せは健口から始まります 今日の話で口腔に関心を持っていただければ幸いです。 ご清聴ありがとうございました。